無痛分娩についての情報を集めていた時、”無痛分娩はずるい”という考え方があることを知りました。私には”ずるい”という感覚はわからなかったのですが、もし出産前に「無痛分娩で産むなんてずるいわね〜」と言われたら、あまり良い気持ちはしなかったかもしれません。
せっかく医学が進歩して出産する痛みが緩和されたなら、それはとても素晴らしいことだし、出産が怖いと感じる人にはぜひ周りの批判を気にせずに無痛分娩という選択肢を取り入れて欲しいと思います。
”無痛分娩はずるい”という考えはどこから来るの?
きっと「無痛分娩で産む人はずるい」と云う人の大半は、出産で大変な思いを経験した人だと思います。自分はこんなに辛い思いをしたのに、なんであなたにはその辛さがないの?という感覚でしょうか。
自分にはできなかったことが、他人にはできる。自然分娩で産んだ自分がまるで損をしたような気分になるのかもしれません。だからこそ無痛分娩で産もうとする人に対して、羨ましいという感情が、”ずるい”という言葉に表れてくるのでしょう。
私も無痛分娩で産むと母に伝えたとき、母は「出産の痛みを味わって欲しい」と私に言いました。それを聞いた時、私はちょっとおかしいなと感じました。もし自分が苦しい経験をしたなら、私は他の人に同じような苦しみを味わってほしくないと思うからです。
だから私は母の言葉を気にせずに無痛分娩を選択しました。愛のない言葉に惑わされる必要はないからです。でも母も同じ一人の人間です。ただ羨ましかったのだろうなと解釈しています。
痛みを感じなければ子供に愛情は持てない?
”出産は痛みを伴うから、我が子は可愛いのよ”という言葉も、無痛分娩で出産しようとする人に対してしばし向けられます。痛みがあるから可愛い。では痛みがなかったら、可愛くないのでしょうか?痛みがあることを条件にしたなら、それは無条件の愛とは言えません。
自分の子は無条件に可愛い。痛みがあろうとなかろうと可愛いものです。私も無痛分娩で出産しましたが、娘と一緒にいられる時間はこの上なく幸せに感じます。この子のためだったらなんでもできる、そんな風に思わせてくれる存在です。
存在してくれるだけで十分。母親になった人ならその感覚がわかるはずです。だからこそ、分娩方法に関しては出産をする本人の選択に任せてあげてほしいと思います。
無痛分娩で出産しようとしている人へ
無痛分娩にもメリットとデメリットがあります。それもきちんと考慮した上で、無痛分娩で産みたいと思ったなら、ぜひそうしてください。世の中には悲しい言葉を投げかけてくる人もいるかもしれません。でも実際に出産をするのはあなたです。痛みを経験するのもあなたです。だからこそ、あなたが決めてください。
これから出産されるみなさんが、自分の心を大切にして自分の経験したいように人生を歩まれることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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