日本人と結婚することは、宝くじに当たったようなもの。フィリピン人の中にはそういう考えがあることは知っていました。夫が私と婚約した時も、周りの人たちから「日本人と結婚できるなんて本当にあなたはラッキーね」と言われていました。
フィリピン人の夫は当時そんな風に言われても、いまいちピンと来なかったようです。愛する人と結婚することがなぜラッキーなのかと。相手がたまたま日本人だったというだけで、日本人だから結婚したというのではないというのが彼の主張でした。
しかしそんなフィリピン人の夫も結婚して数ヶ月経った頃、周りの人たちが「ラッキーね」という意味がようやくわかったと伝えてきたので、今日はそんな話をしたいと思います。
日本人妻をもらったら一躍有名人に!
私の夫はフィリピンの中でもマニラやセブといった都市ではなく、小さな田舎町の人です。田舎町といっても観光地として知られているので、観光に来た外国人とフィリピン人が結婚する比率は、他のエリアに比べて高いかもしれません。しかしその大半はヨーロッパ人をはじめとした白人です。相手が日本人というのはとても珍しく、さらに夫がトライシクルのドライバーであることも町の人々の話題になる要因でした。
外国人と結ばれるのは決まってツアーガイドをやっている人たちのようで、地元のタクシーであるトライシクルの運転手が外国人の相手、さらに日本人と結ばれたのは夫が初めてだったそうです。
私たちの噂は村中にあっという間に広まり、日本人と結婚した人と聞けば夫の名前が出てくるほど有名人になってしまったそうです。
日本人妻をもらったら信頼度がアップ
私たちはフィリピンで結婚式を挙げた後、しばらく遠距離を続けていました。私が妊娠してつわりに入ってしまったこともあり、夫のビザの申請が遅れていました。夫はその間もフィリピンでドライバーとして働いていたのですが、お客さん一人一人に自分が最近結婚したこと、自分の妻が日本人であることを伝えていたそうです。
その結果、乗客の人たちからの夫への信頼が高まり、夫は空港への送迎など追加オファーをいただく機会が増えたそうです。夫の乗客はヨーロッパ人が多かったのですが、おそらく彼らの中に日本人は信頼できる民族という考えがあったからこそ、日本人を妻にできたくらいの人物だから信頼できるだろうと踏んだのかもしれません。
お客さんから信頼されやすくなったことで、夫が稼働できる時間が増え収入も上がっていきました。
日本人妻をもらったらチップが増えた
先ほどの話と重なるのですが、日本人の妻がいる、そしてその妻は今妊娠しているんだという話を乗客の人たちにしたことで、夫に対するチップも増えていきました。
夫はいつもオンタイムで行動する人間です。フィリピンタイムとは無縁でいつも定刻またはそれよりも早く待ち合わせにも着きます。彼がそのような姿勢を持っていることは付き合っていけばわかってくるのですが、日本人の妻がいると伝えたことで、短い時間しか共にしない乗客の人たちにも信頼できる人間だと証明できたようです。
さいごに
愛する人が自分の存在によって他人から良い扱いを受けたり、人生に良い影響があるということはとても嬉しいことです。話を聞いた時は日本人というだけでそんなにも違うのかと驚きましたが、元々信頼できる性質を持っている夫がありのままに観光客の人から評価されることに繋がり良かったなと思いました。
私たち日本人が日本のパスポートを持っているというだけで、世界の人たちが自分を信頼してくれるのと同じように、フィリピン人の夫に向けられる視線も温かいものに変わっていきました。
これも先人の日本人たちが積み重ねてきた行動の結果です。自分たちが信頼できる人物として見られることは過去の日本人おかげ。夫と二人で私たちの境遇のありがたさを痛感する機会となりました。
いつも楽しく拝見してます!
毎回とても読みやすい文章ですね。ライティングを学ばれたのですか?
satomiさん、こんにちは。コメントいただきありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。いいえ、ライティングの勉強はしていません。物を書くのが好きなので、書き続けていたら自然とこのようなスタイルになりました^^