私たちは東京から福岡への地方移住に成功しましたが、実はその前に湘南へ移住して大失敗しています。これから地方移住する人たちの参考になると思うので、今日は私たちの失敗談についてお話ししていきます。
出産を機に、東京から湘南に移住
私たちは娘が生まれる頃に、子育てがしやすい街に引っ越したいなと考えていました。娘が生まれたらあちこち出歩くこともないだろうから、ゆっくりと落ち着いた街で暮らしたい。
そんなことを思っていた矢先、テレビで六本木から湘南に移住した夫婦の特集を目にしました。毎朝、海でサーフィンやサップ(サーフボードの上に乗ってパドルを漕ぐやつ)を楽しんでから、仕事を始めるというライフスタイル。
『こんな風に生きれたら最高じゃん!』ということで、私たちはそそくさと湘南に家を探しに行きました。そして、海にすぐ行ける距離ということだけで茅ヶ崎に住むことを決めました。
湘南新宿ラインに乗れば東京にも一時間で行けるので、なんのためらいもなく私たちは移住を敢行しました。
しかし、実際に住み始めてみると、大きな落とし穴が待っていたのです。
想像とは違いすぎた現実
最初は新鮮な気持ちが勝りワクワクしていたものの、住み始めるとなんだか辛い。駅から家まではバスで20分。東京では駅から歩いて3分のところに住んでいたため、バスの時刻を気にして、バスを待って、バスに20分揺られるという生活は、私たちにとってかなりストレスでした。
また、妊婦検診や大使館への用事など東京に出る機会も重なり、往復二時間かけて東京に通う日々が続きました。ラッシュの時間帯になると車内はギュウギュウ詰めで、茅ヶ崎に着いた頃にはいつもヘトヘトになっていました。
肝心の海はというと、確かにサーフィンはできるものの、私たちが想像していた白い砂浜と青い海というイメージとは程遠いものでした。
家の周辺には大きなスーパーが一つ。あとは住宅街で、カフェや本屋に出かけるにもバスに乗らなければいけません。子供が産まれたら外に出なくなるとはいえ、徒歩圏内にあまりにも何もなさすぎて精神的にも参ってしまいました。
引っ越ししてすぐに、この移住が失敗であることに気付きました。そのため湘南に越してきてから三ヶ月後、再び東京に戻ることにしました。
地方移住は計画的に
私たちが湘南への移住に失敗した原因は2つあります。一つ目は現地の下見を含めきちんとリサーチをしなかったこと、そして二つ目は、自分たちの生活要件に照らし合わせて場所を選ばなかったことです。
ただ海があるという理由で飛び込んでしまい、結局はバスを使う生活に適合できなかった。私たちの生活要件を考慮すれば、海が近く、そして利便性も高い土地を選ばなければいけませんでした。
自分たちの頭の中では上手くやれるだろう、我慢できるだろうと思っていたものの、実際はそれが難しかったというのが現状です。
想像の中で結論を出すのではなく、実際に体験してその結果答えを出すべきだったと反省しています。
反省を踏まえて2回目の地方移住へ
一年半ほど東京で生活した後に、私たちは福岡へ移住しました。もちろん湘南移住の失敗を踏まえ、自分たちに合う土地なのかきちんと吟味した上で移住をしました。その結果、今度は大成功。
今では東京には帰りたくないと思うほどに、福岡での生活を満喫しています(福岡移住の記録は『よかばい、福岡移住』という本にまとめています)。
調査も念入りにしたので、湘南の時のように『こんなハズではなかった!』ということもありませんし、移住によって生活の質が落ちたと感じることもありません。
むしろ一度失敗して良かったかもしれません。それによって自分たちが生活に何を求めているかクリアになったし、移住に関してやるべきことも明確になりました。
しかしこれから移住する人は、私たちと同じ踵(きびす)を踏む必要はないので、私たちの経験をぜひご自身の移住計画に生かしてみてください。
地方移住を考えている人へのアドバイス
・移住を決める前に、その土地でしばらく(一週間以上)過ごしてみて
・調査はネットだけでなく、実際に現地に出向いて
・想像よりも肌感覚を大切に。実感は嘘をつかない!
・移住に失敗しても死なないので安心して(また戻ればいいだけ)
・失敗覚悟の場合は、お金を貯めておこう(引っ越しにお金が飛びます)
ざっくりとまとめると、生活するのは人間なのでやっぱり、知識だけでなくて体感が大事だよ!ということです。
なんか好き、なんか嫌い。こういう感覚がなんだかんだ尾を引きます。移住を検討されている方はぜひ、情報を詰め込むだけではなく自分の感覚も大切にして、自分に合った土地を探してみてくださいね。
この記事がお役に立ったなら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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